
紙に描いた作品も、商品になるのでしょうか?
自分で描いたイラスト。
書道教室で書いた文字。
お子さんが描いた家族の似顔絵。
趣味で描いている水彩画や筆文字。
そんな作品を見ながら、
「この絵をマグカップにできたら面白いだろうな」
「自分の文字をタンブラーに入れてみたい」
と思ったことはありませんか?
しかし、そこで疑問が出てきます。
「紙に描いた作品しかないけれど、どうやって印刷するの?」
今回は、そんな疑問について考えてみます。
印刷用のデータがないから、作れない?
前回の#17では、AIで作成したJPGやPNG画像から商品づくりを始める方法をご紹介しました。
今回は、そもそもデジタルデータを持っていない方のお話です。
例えば、書道の先生が半紙に書いた「ありがとう」という文字。
絵画教室の生徒さんが描いた花の絵。
自分でノートに描いた小さなキャラクター。
作品は完成しているのに、パソコンの中にはデータがない。
IllustratorもPhotoshopも使えない。
そんなとき、商品づくりを諦める必要があるのでしょうか?
森の印刷屋では、まず作品を写真に撮って、商品化できるか相談するところから始められます。
最初の一歩は、スマートフォンでの撮影
今は、多くの方がスマートフォンを持っています。
手描きの作品なら、まずはスマートフォンで撮影してみましょう。
ただし、きれいな商品を作るためには、撮影するときに少しだけ工夫が必要です。
例えば、次のような点です。
① 明るい場所で撮影する
暗い場所では色が正しく写らなかったり、画像が粗くなったりします。
できれば自然光が入る明るい場所で撮影しましょう。
② 作品に影を落とさない
スマートフォンや撮影者の影が入ると、その影まで画像に残ってしまいます。
③ 作品をできるだけ正面から撮影する
斜めから撮影すると、文字やイラストの形がゆがんでしまいます。
④ できるだけ鮮明な画像を残す
小さな画像を無理に拡大すると、印刷したときに輪郭がぼやける場合があります。
難しい専門知識よりも、まずはこの4つを意識するだけで、相談に使いやすい画像を準備できます。
もちろん、撮影した写真がそのまま印刷に使用できるとは限りません。
必要に応じて、色の調整や背景の処理などを検討します。
紙の背景まで印刷されるの?
ここは、初めての方が迷いやすいところです。
例えば、白い紙に赤い花のイラストを描いたとします。
その写真を使って、透明なガラス製品に花だけを転写したい。
この場合、単純に写真を印刷すると、紙の背景までデザインに含まれてしまうことがあります。
花だけを残したいのであれば、背景を取り除く「透過処理」などが必要になる場合があります。
また、水彩画のように背景も含めて作品として完成している場合は、
背景を残した方が良いこともあります。
背景を消すか、残すか。
これは印刷技術だけの問題ではなく、どんな商品に仕上げたいかというデザインの問題でもあります。
だからこそ、最初からご自身ですべてを処理しようとせず、希望する仕上がりを伝えていただくことが大切です。
自分の作品が、毎日使うグッズになる
例えば、書道教室で書いた文字をタンブラーに。
絵画教室で描いた花の絵をマグカップに。
お子さんが描いた似顔絵を、家族へのプレゼントに。
自作のキャラクターを小物やケースに。
インクシールを利用すれば、対応する既製品の表面にオリジナルのデザインを加えることができます。
ただし、素材や形状によって転写に向かないものもあります。事前の確認やテストが必要です。
商品そのものを一から製造する必要がないため、少ない数量からの試作も検討できます。
そして、完成した商品には、既製品にはない価値が生まれます。
「自分が描いた作品が、普段使う商品になった」
その喜びは、単に商品を購入する楽しさとは少し違うものではないでしょうか。
教室の先生にとっても、新しい可能性があります
例えば、書道教室で生徒さんが書いた文字。
これまでは、作品として持ち帰ったり、教室に展示したりすることが中心だったかもしれません。
その作品を使って、家族へのプレゼントを作る。
絵画教室なら、自分の絵を使ったオリジナルグッズづくりに挑戦する。
教室で学んだことが、日常生活の中で使える商品になる。
これは、生徒さんにとって新しい楽しみになるかもしれません。
また、教室を運営する方にとっては、通常の授業とは別の体験メニューを考えるきっかけにもなります。
ただし、最初から大勢の参加者を集める必要はありません。
まずは先生自身の作品で一つ試し、仕上がりや作業のしやすさを確認する。
生徒さんに興味を持ってもらえるか確かめる。
その結果を見て、次の展開を考えれば良いと思います。
大切なのは、印刷ソフトを覚えることではありません
ここまで読んでいただくと、お分かりいただけると思います。
商品づくりを始めるために、最初からIllustratorを覚える必要はありません。
もちろん、印刷用データを正しく作成するためには、専門的な知識や作業が
必要になる場合があります。
しかし、それをすべてお客様ご自身で解決する必要があるとは限りません。
大切なのは、
「この作品を、誰に使ってもらいたいのか」
「どんな商品にしたいのか」
「どんな仕上がりにしたいのか」
を考えることです。
印刷の方法は、その後で検討すれば良いのです。
まずは、お気に入りの作品を一つ選んでください
AI画像でも、手描きのイラストでも、書道作品でも。
商品づくりの出発点は、特別なソフトではなく、一つの作品です。
まずはお気に入りの作品を選び、スマートフォンで撮影してみてください。
そして、
「この作品をマグカップにしたい」
「この文字をタンブラーに入れたい」
というイメージを考えてみましょう。
森の印刷屋では、作品のデータや転写する素材についてご相談を承っています。
画像の状態やご希望の仕上がりを確認し、対応できる方法をご案内いたします。
作品はある。でも、印刷データが作れない。
そんな理由で、商品づくりを諦める必要はありません。
自分の作品を、自分だけの商品へ。
その小さな一歩から、新しい楽しみや仕事が生まれるかもしれません。
森の印刷屋は、あなたの小ロット・高付加価値の商品づくりを応援しています。
「この素材にも使えるかな?」という場合は、お気軽にご相談ください。

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