■ 印刷会社も販促業者も「動かない」現実
インクシールは、既製品に高品質なフルカラー転写を可能にする画期的な技術です。しかし、実際のところ販促グッズ業界では思ったほど浸透していません。
その理由は明確です。
- 印刷会社の営業マンは、単価が安く大量に刷れる案件しか提案しない
- 販促業者は、その営業マンに頼っているため、新技術に目が向きにくい
- 小ロットの転写印刷では売上が立ちにくいので、優先度が低い
つまり、「動いた割に数字にならない」=誰も売らないのです。
■ 昇華・グラビア・シルクは大量印刷向け
販促業界で伸びているのは、以下のような「自動化・大量印刷」が可能なジャンルです。
- グラビア印刷(5000個以上)
- 昇華印刷(1000個以上)
- 自動プリンターによるTシャツ印刷
これらは価格競争とスピード勝負の完全なレッドオーシャンです。もはや中小企業が手を出すのは難しいステージと言えるでしょう。
■ それでもインクシールに“勝ち筋”がある理由
そんな中で、インクシールは真逆の価値を提供します。
印刷方法 | 特徴 |
大量印刷 | 単価が安く、自動化前提の量勝負 |
インクシール | 単価は高いが、小ロットで付加価値重視 |
インクシールの強みはこうです!
- 1個から、既製品に直接フルカラー印刷が可能
- 白・金・銀・透明・盛り上げなど高付加価値な表現
- 手元にある品物を使ってすぐにサンプルを作れる
- プリンターに入らない品物でも印刷できる
■ 狙うべきターゲットはどこか?
インクシールの勝ち筋は、「大量に売れなくても利益が出る」顧客層を狙うことです。
✅ 高級ノベルティ・ギフト業者
→ 名前やロゴを入れた限定アイテムが喜ばれる市場。金銀印刷・両面印刷が武器に。
✅ 工業メーカー・スタートアップ
→ 展示会用の一点モノを高品質に仕上げられる。既製品にも対応可能。
✅ デザイナーやアーティスト
→ 少量多品種でも「売れる見た目」を作りたい人たちに最適。創造性を支えるツールに。
✅ D2Cブランドやクラフト系作家
→ 商品に世界観を持たせるための付加価値印刷として活用可能。
■ 結論:インクシールは“ニッチで儲かる市場”を狙え
大量に印刷して安く売る時代は終わりつつあります。これからの販促グッズ市場は「少量・高品質・デザイン重視」へと確実にシフトしています。
インクシールは、その流れにぴったりの技術。
印刷会社でも販促会社でもない、「アイデアと感性で商品をつくる人」にこそ、刺さるのです。

